名古屋から岡山までは、山陽道を走って、4時間ほどかかる。岡山のインターからホテルまで30分。この調子だとホテルに着くのは、真夜中過ぎだろう。山陽道を走る山間の道で、炎上する車を見る。初めて見るアクション映画のような光景であるが、人の不幸を喜んだり、楽しんだりする気分にはなれず、嫌な気分になった。しかし、どうなればあんな風に車が炎上するのだろう。左側からバックミラーへ遠ざかっていく炎を見ながらしばらく考えていた。とにかく運転には十分注意を払って気を付けて走ろうと肝に銘じる。
岡山のホテルに着いた時は、真夜中過ぎどころか2時近かった。車は離れた指定の駐車場に停めるめるのでなく、ホテルまじかのコインパーキングに停めることにした。その方が安いとホテルの受付係が教えてくれたからだ。言う通りそこから一晩停めて500円だった。部屋に入るとシャワーを浴びてすぐに床に就いた。
こういった遠っ走りトリップでは、このようにホテルは寝るだけで素泊まりになることが多いので、格安ホテルを選んでいるが、それでも朝食が付いているホテルは多く、その朝食は欠かさないようにしている。走るのに朝食時間の手間が省けるからだ。ほとんどが和洋のバイキング形式だ。それぞれの人がそれぞれの宿泊の事情を持ち、そして今日一日に臨もうとしている。こういう光景は以前は見たことがないなぁと思った。男のひとり旅として悪くはないなと思う。
岡山から鹿児島まで約700km。時間にすると直で9時間。夕刻の桜島を見ようという目標を決めて走り出す。本州から九州に入る道は長いトンネルを想像していたが(不勉強や無知というのは恥ずかしいもので)、下関と門司の間にある関門海峡を橋で渡しているだけのものだった。しかもほんの短い橋で九州に入ってしまった。本州から九州に車で入る感動をはぐらかされたような感じだ。九州道をひたすら南下する。途中、深い九州の山間を走りながら。熊本に入って、確か八女インターあたりで給油ランプが点いていることに気づいた。それなのに運転マシンになっているのか、その惰性で給油ポイントを通り過ぎてしまったのである。高速上のエンストは頂けないなと思い、燃費をよくするために速度を制限し、エアコンを止めて車の窓を開けた。佐久で感じた爽やかな風とは正反対のひどく湿気を帯びた熱い風が車の中に入ってきた。菊水インター前あたりで事故があったらしく、車が渋滞している。この渋滞の中でのエンストは更に頂けないなぁと思いながら、タコメーターを見て燃費を気にしながらトロトロと車を走らす。もう暑くて汗だくになっている。すると、後ろでドッカ―ン!という爆音がしたので、バックミラーをみると、大型トラックがスピード出し過ぎで止まれなかったらしく、車をよけてガードレールに激突していた。さらにトラックは跳ね上がって向きを変え自分の後方のトラックに激突する。そのトラックが自分の車に向かってくるのだ。玉つき状態だ。それを見て察した俺は向かってくる玉つきのトラックを車を動かし素早く避けた。運よくトラックをよけられてトラックは止まった。激突したトラックの運転手は大丈夫そうであった。それを確認しつつ、車の流れに従い車を走らせた。菊水あたりでやはり大型トラックの事故車を見た。給油ポイントの熊本北まであと10kmくらい。サービスエリアに着き給油を済ませて、ホッとする。以後は高速走行中は、ガソリン量が半分になると給油するように心がけた。頭も体までホットになってしまっていたので、かき氷を食べて冷ますことにした。
(^^)/R. Thank You !
そうして、また九州道に戻り、鹿児島を目指した。夕刻の桜島を見るという目標は、不可能と思い、諦めた。(桜島 Ⅰに続く・・)
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