昨晩、
ここのところ聴き返したりして
確認したり、考えていたロックミュージックのこと
特にブリティッシュロックのことを
考えていた。
ハードロックの基本はクリームに発生すると思われる。
しかし
ロックミュージックにおける
ギターのソロやドラムのソロ
インプロビゼーションの展開という手法は
ジャズそのものと比べると
イントロの延長であったり
後にブルースフレーズによってギターリフの手法を形成する
ギターのインプロビゼーションとソロは
各楽器においてテーマの上にメロディをのせて即興するジャズの
インプロビゼーションと比べると単調であり、繰り返しが多く
あくまで
間奏と伴奏の域を脱していないような気がするのである。
例えばジャズのソロはドラムであれば
ハイハットの響き一つでさえ色調を持ちリズムを刻むというだけでなく深い。
・・・・・・。
自分はロックはあくまで歌ものと思っているので
それでいいと思うのである。
ローリングストーンズは、ビートルズがクリーンな優等生、アイドル的なイメージで売るので、逆の不良のイメージで、少しダートな面でいくことになったのだと思う。曲づくりも、そういうイメージで売る。ゆえにビートルズより、少しディープでダートなポップス系ロックが形成される。これで、ポップス系ロックの大きな両翼が整うことになる。
当時、まだイギリスロックが若い頃、様々なバンドがあらわれ音楽活動を始める中で、特に特出したビートルズとローリングストーンズが見出され、プロモートされ売り出されていく。イギリスに渡ったロックンロールの進化、白人によるイギリスロックのこれが夜明けで、両翼と言ったが、基本となると言っていいと思う。
クリームは、その両翼より少し時期を遅くして発祥する。プログレ要素を持ち、当時、神とまで言われたブルースロックギターのクラプトンを擁するゆえ、ブルースロックバンドに位置付けられると思う。さらに、ドラムのジンジャーベイカーがジャズ寄りということもあって、ジャズ要素も加わることになる。だから、クリームは、プログレ、そして、濃いブルースとジャズ要素によって構成されたバンドであると思う。クラプトンのブルースは、曲と歌と、特にそのギターソロによって表現され、ジンジャーのジャズ要素は、特にギターのインプロビゼーションやそのソロやドラムソロによって表現される。つまり、クリームはイギリスのロックバンドとして、ジャズやブルースの手法を取り入れたバンドということになり、それは先に述べた両翼から(ロックの基本は歌もので短いイントロと歌の合間の間奏、そしてエンディングという手法を基本とし、あくまでギターやドラムは歌の伴奏楽器とする)、基本を外していくことになり、それがまた斬新に感じたり、新鮮で刺激的であり、指示を受けることになるのである。その手法は、ハードロックの道を拓くことになるのである。言わば、ビートルズ、ローリングストーンズの両翼、その後発祥するプログレを白いロックとするならば、ブラックミュージック要素が濃い黒いロックとして発展、進化していく。(ところが、当のクラプトンは、その後、ブルースロック要素を湛えながら、基本のポップスロックの方角に進路を変更してゆき、自分の音楽を見出していったと言っていいと思う。)
キングクリムゾン、イエス、ピンクフロイドに代表されるイギリスロックは、プログレッシブロック、プログレと呼ばれ、イギリスの風土、フォークロア、西欧のクラシックとの融合のなかから生まれる。それをスーパーポップと言っていいような優等生のポップス要素の濃いビートルズとともに、文学的なイギリス、西欧の叙情、哲学を帯びたような最もイギリスらしいロックの発祥と言っていいと思う。
そして、イギリスのロックを語るときに欠かしてはならない存在として、デビッドボウイが挙げられると思う。デビッドボウイは、そうした幾多のイギリスロック要素を踏襲しつつ、長い準備期間を経て、さらに、アメリカンロック、ソウルミュージック、ボブディランの影響を受けて、ジキースターダストというかつてない独自のイギリスロックの個性として発祥する。その際立つパフォーマンスとファッションは、グラムロックを形成することになる。
先にポップス系ロックのビートルズとプログレロックが最もイギリスっぽいと言ったが、クリームから発展するハードロックもその対極にありながらイギリスっぽいと思うのである。白のロックと黒のロックである。
R.
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